感覚遮断して瞑想してみた アイソレーションタンク体験

瞑想

最近ウィパッサナー瞑想を始めてみたのですが、フォロワーさんから感覚を遮断して瞑想に集中できる装置があることを教えてもらいました。

 

感覚遮断する装置、アイソレーションタンクやフローティングタンクと言います。

アイソレーション・タンク(Isolation tank)は、感覚を遮断するための装置であり、光や音が遮られた空間で、皮膚の温度に保たれた高濃度のエプソムソルトの塩水に浮かぶことで、皮膚感覚や重力の感覚を大きく制限することができる。

Wikipedia

要は真っ暗な箱の中に浮かぶと瞑想に集中した状態になれるよということです。

身体への負荷が低いため、自然と背骨が正しい位置に直ったり、筋肉がリラックスしたり、血行促進、臓器の働きが良くなるなどの効果があります。

効果が万能すぎて逆に胡散臭いような・・・とにかくやってみます。

 

結論から言いますと、面白い体験ができました。

・自宅で瞑想をしていて、深い瞑想状態を体験してみたい人。
・体調が悪いけど具体的にどこが悪いか分からない人。
こんな人にはオススメ

・匂いに敏感すぎる、高湿度が苦手、閉所恐怖症の人はちょっとつらいかも。
・効果を過信しすぎる人。1回だけで劇的に体調が回復するわけではない。でも効果はあると思う。こんな人は注意

 

目次

 

お店を選ぶ

アイソレーションタンクは日本ではまだ体験できる場所は少ないです。東京では江東区東雲の「COCORODO」と、東池袋の「Sel Flotte」、高円寺の「光和堂」の3箇所で体験できます(2019年4月時点)。

今回は僕が見たブログで行っていた東池袋の「Sel Flotte」を選びました。

お値段は90分コースで9720円。高いと言えば高いですが、ちょっと高めのマッサージだと思えば払えない値段ではないですね。

60分コースもありますが、僕は90分でちょうど良かったです。確かに60分以降はちょっと退屈になるんですが、そのくらい退屈な時の方が深い瞑想状態になれました。

 

タンクに入るまで

空いてる日に予約していざ出発。お店の住所まで到着・・・お店?

ものすごい普通のマンションで合ってるのか不安になります。インターホンを押すとおじさんが出て、ロックを開けてくれます。303号室へ。

 

えー本当にお店?(2回目)

インターホンを押すとおじさんが出迎えてくれます。カウンセラーみたいで優しい感じの人です。

室内の様子は撮り忘れたのでこちらを参考に。概ね写真の通りです。最新鋭の環境!って感じではないですが、かなり清潔感に気を使っているのが分かりました。

 

おじさんとちょっとしたアンケートや最近の体調について話します。

僕は去年からSEとして就職し、一日中座ってモニターを凝視しているので、肩と目に疲れが溜まっています。あとちょっと寝不足。この辺りもアイソレーションタンクで改善するそう。

あとはやっぱり瞑想の効果が高まるみたいです。

 

おじさんは僕の悩みをニコニコして聞きつつ、タンクの効能について熱心に説明してくれます。健康診断でカウンセリングを受けた時を思い出しました。

このまま宗教の勧誘でも始まりそうな雰囲気でしたが、そんなことはありませんので安心してください。

 

 

タンクの入り方

続いてタンクの入り方を丁寧に教えてもらいます。

・トイレに入る

・シャワー室で身体を洗う

・顔を拭いて耳栓をつける

・全裸でタンクに入る

・90分浮かんでる

・音楽が鳴ったらゆっくり起き上がって外に出る

・シャワーを浴びて溶液を洗い流す

 

ざっとこんな感じです。

トイレを我慢すると気が散って集中できません。また、溶液が目に入ると痛いし、耳に入るとなかなか抜けないので、その辺りに気を使います。

喉が乾いても気が散るので、事前に水分も取った方がいいですね(あんまり取りすぎてもトイレに行きたくなるのでほどほどに)。

 

タンク拝見

タンクはこんな感じです。

暗いしなんか古いしちょっと警戒感が・・・

 

扉を開けるこんな感じ。水蒸気の蒸し暑さと、ちょっと化学物資の匂いが鼻につきます。

中を覗いてみます。

真っ暗なので線を引きます。

この赤い線が装置の輪郭で、その中に溶液が20cmほど、水色の線くらいまで入っています。結構浅いので溺れる心配はありません。

実物を前にすると不安になってきたので、「なんか暗くて怖くなったらどうすればいいですか?」と聞いたところ、「自分から入るのでそこまで恐怖感はありません。不安ならタオルを挟んでおけば、ちょっとだけ光が見えるので安心できますよ」という返答でした。なるほど。

 

おじさんは説明の度に「他に何か質問はありますか?」と何度も聞いてくれたので、心配な人も色々聞いて心の準備ができると思います。

 

一通り説明を聞いたらあとは一人です。誰もいなくなると逆に安心します。

トイレ行って、シャワーを浴び、顔を念入りに拭きます(水滴が付いてると気になって触ってしまうため)。耳にも入らないよう耳栓を装着。3種類あるので自分にぴったりなサイズを選びます。

 

いざタンクへ

装置の扉を明けて1,2分、水蒸気を飛ばします。タオルを扉に挟んで明かりを確保、ゆっくり液体に入ります。

ヌルヌルする感じ。ベタベタはしません。トロトロが近いかも? 温度は体温に近い、生ぬるい、ですが嫌な気分はありません。

扉を締めるとちょっとだけ光が見えて安心しました。初めての人はタオルを挟むと良いですね。いつでも脱出できるように扉の開け締め確認。滑らないよう注意しつつゆっくり横たわります。顔とお腹と足先だけ出てる、オフィーリアの絵画みたいな感じです。

 

 

完全に浮かんでしまうとバランス感覚がなくなるので、手を壁に触れておきます。5分くらいしたら離して、また、ふわふわしてきたら5分くらい触る。

この過程がないと脳が横になっていると理解できずに、平行感覚がなくなってリラックスできないそうです。しっかりやります。

 

微かに見える外の明かりで、自分がどんな姿勢か分かります。タオルを挟んで良かったです。

慣れてきたら手を離して頭の方に持っていったり、頭で腕を組むのが良いそうです。

僕も頭付近でブラブラしたり、組んだりしましたが、最終的にはだらーんと下ろす姿勢に落ち着きました。

 

開始20分、落ち着いてくる

体感20分くらい経つと大分落ち着いてきました。

 

定期的に身体がピクッっと動きます。足と首の辺り、顎も横にキュッキュッと動きます。普段から力んでいた無駄な力が抜けているのでしょうか。

首の後ろから炭酸みたいなシュワシュワした音が聞こえてきました。血流の音? あとずっとお腹の音が聞こえきて、腸が動いているのが分かります。面白いです。

時々唾が溜まるので飲み込みます。まだ身体が慣れず、ちょっと緊張しているようです。匂いと高湿度のせいですね。

 

気がついたら身体が斜めになっているので位置を修正します。

高温多湿なのでが顔に汗が吹き出ます。拭きたくなりますが、目に溶液が入ると激痛らしいのでグッと我慢。汗が垂れる感覚に集中していると気にならなくなります。

 

開始30分、瞑想を始める

開始から30分くらい、落ち着いてきたので瞑想しようと思いました。鼻の空気の出入りに意識を集中。やはり湿気と匂いが気になります。これは回数を重ねれば気にならなくなるかもです。

正直に言うと、瞑想は集中できませんでした。湿度と気温は真夏と同じですから仕方ないですね。

とはいえ、プカーっと浮かんでいるのは楽しいので、瞑想は諦めて身体の変化を観察していました。

リラックスはしますが、水に浮かんでる感覚もあるので寝ることはありませんでした(気が付かないうちに寝てたかもしれませんが)。寝返りを打ったりどうなるの? と思われるかもしれませんが、水に浮かんでいるという感覚はあるので身体は本能的に寝返りを打たないそうです。

 

開始60分、退屈になる

体感で60分くらい。浮かぶのも慣れてきて物珍しさは薄れてきました。ちょっと飽き始めます。

 

余計な思考がなくなったからでしょうか。「退屈だなー」と思い始めた辺りから、身体の感覚がなくなっていき、集中していないのに自然と瞑想に集中しているような状態になっていました。

サマタ瞑想で全身の感覚がなくなり鼻だけが存在するような感覚がありますが、あれが自然に発生してる感じです。集中しているわけではないので新鮮でした。

 

鼻以外の全身の感覚がなくなったかと思うと、同時に全身が包まれて呼吸しているようにも思えます。ウィパッサナー瞑想の「全身を感じながら息を吸おう。全身を感じながら息を吐こう」というのはこういうことなのかなーと考えたりしました。

 

90分、終了

そのうち科学館の宇宙の説明で流れそうなBGMが聞こえてきます。(ついに幻聴が聞こえてきた?)と思いましたが90分が終わった合図ですね。

あっという間ではなかったですが、強制的に瞑想している感覚が面白く、早く出たいとも思いませんでした。瞑想の効果も実感したいなら、退屈になってくる90分がちょうどいいかなと思います。高温多湿が苦手、暗闇が苦手な人は60分くらいで慣れるのもいいかもしれません。

 

立つ時力が入らないこともあるそうでゆっくり立ち上がって出ます。

洗面所まで行くと、なんとなく視界が開けた気がします。マッサージのようなスッキリ、血行が良くなったという実感は薄いですが、身体のバランスが整ったような、動きが噛み合うような感じです。

 

目に入らないよう慎重に溶液を拭いて、シャワーを浴びます。海に入ったあとみたいに髪がキシキシですが、リンスを付ければなんとか復活します。

 

終わったあと、水を飲みながらどんな現象があったのかおじさんと話します。なかなか面白い体験ができたのでいろいろ話しました。

おじさんはこのアイソレーションタンクの事業をかれこれ6年ほどやっていて、整体師の方なんかもリピーターになっているそう。

 

「今日はもしかしたら身体がだるくなったり、濃い尿が出るかも。ゆっくり過ごして、眠くなったら昼寝してください」と言われました。

 

といったところで、お金を払って普通に終了。

帰りに食べたフレッシュネスチーズバーガーが普段より美味しく感じたような、そうでもないような。

帰ったあとに眠くなったので言われた通りにお昼寝。久々に全身の力が抜けてぐでーっと寝られました。ふと目が覚めて「3時間は寝っちゃった?」と時計を見たら30分くらいでびっくりしました。ちゃんとリラクゼーション効果はあったみたいです。

 

数日後、口の中が荒れたり、頭が痛かったりしたんですが、逆に「よく分からないけど疲れる」といった症状は消えていました。

アイソレーションタンクは「なんかよく分からない疲れ」を「身体的な疲れ」に変換する効果もありそうです。

 

まとめ

以上、アイソレーションタンクの体験談でした。

アイソレーションタンクを一言で表すと「強制瞑想装置」です。面白い体験ができました。

・自宅で瞑想をしていて、深い瞑想状態を体験してみたい人にはオススメ。90分は欲しい。
匂いに敏感すぎる、高湿度が苦手、閉所恐怖症の人はちょっとつらいかも。不安なら扉にタオルを挟むべし。
・1回だけで劇的に体調が回復するわけではない。過信は禁物。でも効果はあると思う。Point

 

日常で音も光も身体の感覚も遮断される経験はまず味わえないので、新しい体験をしてみたいならオススメです。

ちょっとリラックスする目的なら良いですが、しっかり体調を整えたいのなら定期的に入る必要がありそうです。

 

僕も数回続けて効果が出るか試してみようと思います。

ここまでお読みくださりありがとうございました。

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