感情を動かせ! ストレングス・ファインダーを使った自己PRの書き方【実践編】

就活

前回↓の続きです。

「強み」が分からなくても大丈夫! ストレングス・ファインダーを利用した自己PRの書き方1【就活】
就職活動では、「あなたの強み(長所)は何ですか?」、「その強みを活かしたエピソードを教えてください」と定型文のように聞かれます。 履歴書にも「自己PR」や、「学生時代に力を注いだこと」通称「ガクチカ」を書くのが当たり前です。 ...

 

前回、ストレングス・ファインダーを使って上位5つの才能を診断しました。

今回は、ストファイの強みを元に自己PRを書く方法を説明します。

私にはこんな強みがある。
〇〇に挑戦したが、問題が発生。それを自分の強みで解決した。
この強みは御社の〇〇で活かしていける。

最終的にはこの形式になります。

では、僕が実際にやったものを例に組み立てましょう。

目次

まずは才能5つを用意

診断の結果、僕の上位5つの才能はこうなりました。

  1. 慎重さ
  2. 着想
  3. 戦略性
  4. 内省
  5. 原点思考

慎重さ:決定や選択を行う時細心の注意を払う。常に危険や困難があると考える。

着想:新しいアイデアを考えるのが好き。物事の関連性を見つけるのが得意。

戦略性:目的への道筋を予測し、適切なパターンと問題点を考える。

内省:自分の脳内で考えるのが好き。知的な会話を好む。

原点思考:過去や原型を考えるのが好き。過去から現在を理解しようとする。

 

いかにも、ぼっちらしい才能が出てきましたね。

もうひとつ、準備するものがあります。エピソードです。

 

エピソードを2つ以上思い出す

「なんだよ、結局エピソードが大事なんじゃん」と思われたあなた、ご安心を。

ここでは自己PRになりそうなエピソードではなく、その下地になりそうなエピソードを2つ以上思い出してもらいます。

エピソードとは何かに挑戦した過程のことです。一人ではなくグループ内でやったこと、コミュニティに貢献したことを選びましょう。

特にアクシデントなく完了した。普通に失敗した。そんなエピソードで十分です。

どうしても思いつかない場合は、誰かがやっていたものを、自分が同じ立場ならどうするか想像してみましょう。

 

・バイトを初めてやり、あたふたしていたところから一人でサクサクできるようになった。
・ゼミのグループ発表をしたがあまり上手くいかなかった。(リーダーの人の頑張りを見ていたら、自分がその人の立場だったらと想像する)
・サークル合宿の幹事をやったら新幹線のチケットが足りなかった!(または友達がやらかした)
・文化祭で焼きそばの屋台をやった。
・ボードゲームの集まりを開いた(または開いた会に参加して、主催者の苦労が予想できる)

 

・・・どうですか?

もし思いつかない場合は、枝分かれした図を作ると何か思い出すかもしれませんよ。

なんとか2つはエピソードを捻り出せましたか?

できれば多い方がいいのですが、2つあれば自己PRとガクチカ(学生時代に力を入れたこと)用に使えます。

できるだけ自分でやったエピソードにしましょう。自然と才能が発揮されています。

 

エピソードを改造する

せっかく思い出してもらったエピソードですが、まだ不完全の「下地エピソード」です。

これを「印象に残るエピソード」に改造しましょう!

その前に、印象に残る自己PRとは何かを簡単に説明します。

 

印象に残るエピソードとは物語である

自己PRの内容は、同じ大学生である以上似たり寄ったりです。サークルがー、バイトがー、ゼミがー、誰が何やら人事は絶対覚えていません。

しかし、その話で動いた感情は記憶に残ります。

印象に残る自己PRとは、何をやったかではなく、どれくらい感情が動いたかで決まるのです。

印象に残るにはどうするか。答えはあなたの部屋にあるマンガ、ついぼーっと見てしまうドラマにあります。物語です。

 

物語に大事なのは感情の起伏です。

問題が発生、さあ解決しよう! いい状況に進み始めたのにアクシデントが発生! 主人公がピンチ。それを見事に乗り越えてめでたしめでたし。

図にするとこんな感じです。

問題発生でハラハラして、解決でスカッとする。これが王道のパターンです。

そして理想的なエピソードです。この図を覚えておいてください。

 

下地エピソードを印象に残るエピソードへ!

大体は2つのパターンで、理想的なエピソードにはなっていません。

1つ目は、問題がない(小さい)ため、普通に目標達成してしまった場合。

2つ目は、問題が大きすぎてそのまま失敗してしまった場合。

それぞれを理想の形に修正しましょう。

 

パターン1、問題なく解決

普通に挑戦して、特にアクシデントもなく達成。

僕の場合、大学の文化祭でカフェをやったのですが、普通に準備して普通に終わりました。ちょっと準備が間に合わないかなーという場面はあったのですが、急いだら間に合いました。

アクシデントとしては弱いですね。

 

このパターンは、問題を誇張することで理想形に近づけます!

「カフェの準備が間に合わなそうで間に合った」を誇張します。

カフェの装飾の内容が全く決まらず、開催まであと3日になってしまった。僕は装飾担当ではなかったが、そんな装飾担当の状況を知り、急いで内容を決め、必要な材料をかき集めた。文化祭前日の大学が閉まる23時ぎりぎりまで残り、なんとか完成させた。

どうですか、緊迫感が増しませんか?

 

問題を誇張して自分のアイデアや行動で解決するのです。

アクシデントはストファイの才能で解決できるものにします。(ここは後で説明します)

 

パターン2、問題があって失敗

挑戦して、問題があって、解決できずに失敗。

ゼミのグループ発表を行ったが、内容が全然まとまらず、最低評価で終わってしまった。

 

これは解決したことにすれば良いですね。

グループ発表の内容が固まらず決まらず発表の1週間前になってしまった。僕は今から別のテーマで作り直すべきだと主張した。みんなを説得し、1週間で新しいテーマから内容を考え発表した。今まで考えていた内容も活かせたので教授からの評価は非常に良かった。

なんとかハッピーエンドまで持っていけました。

これも自分が解決策を提示した、みんなを説得したという「自分の才能を活かした要素」を盛り込む必要があります。

 

エピソードと才能を結びつける

「問題を自分の力で解決するエピソード」は作れましたか?

問題をどう誇張すれば良いのか、問題をどう解決すれば良いのか分からない人は多いでしょう。

そこで、ストファイの才能でエピソードの解決をします。

もう一度、僕の才能を載せますね。

 

慎重さ:決定や選択を行う時細心の注意を払う。常に危険や困難があると考える。

着想:新しいアイデアを考えるのが好き。物事の関連性を見つけるのが得意。

戦略性:目的への道筋を予測し、適切なパターンと問題点を考える。

内省:自分の脳内で考えるのが好き。知的な会話を好む。

原点思考:過去や原型を考えるのが好き。過去から現在を理解しようとする。

 

問題解決に使えそうなあなたの才能を2つ探してみてください。

人は情報が多いと覚えられません。面接という、時間が限られて、大量の就活生を相手にする場ならなおさらです。

アピールする「強み」は必ず2つにしてください。

 

僕は「戦略性」と「着想」を選びました。

エピソードに盛り込みましょう。

 

問題を才能で解決できない場合は、自分の才能で解決できる問題に作り直してみましょう。

赤字の部分が才能を発揮した点です。

 

戦略性

以下、エピソードです。

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カフェの装飾の内容が全く決まらず、開催まであと3日になってしまった。僕は装飾担当ではなかったが、そんな装飾担当の状況を知りなんとかしようとした。

その時点でなんとか完成形はできていたので、そこまでの道筋を計画する必要があった。

完成形から今必要な材料と仕事を考え、開催日までの3日間の作業スケジュールを作成した。その時発生しそうな問題点を考え、予備の方法をいくつか決めた。例えば、材料が店で売っていない場合を想定し、3店舗でない場合は、速やかにネット通販で購入するようにした。

実際に黒いマスキングテープが店で売っていなかったので、アマゾンで購入した。予め想定していたので慌てることはなかった。

文化祭前日の大学が閉まる23時ぎりぎりまで残り、なんとか完成させた。

 

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どうでしょう? 道筋の計画、問題点の予想という才能を組み込んでみました。

カフェの内容を「戦略性」で決めるのは難しかったので、決まった内容を計画的に実行する方に焦点を当てました。

 

着想

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グループ発表の内容が固まらず決まらず困っていた。ウェーバーだけで資本主義を語っても、月並みな内容にしかならない。最後の発表なので印象に残るものを作りたい。

僕は別のテーマで作り直すべきだと主張した。マックス・ウェーバーの主張とデール・カーネギーの主張には関連性があると思い発表した。

最初はよく分かっていなかったメンバーも、僕が共通点や相違点を細かく説明したことで面白そうだと思ってくれた。

結果、「ウェーバーとカーネギーの関連性を考えたのは君たちが初めてだ、面白い視点だった」と教授からの評価は非常に良かった。

 

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こちらは「発表まで1週間」という制限は取っ払いました。「着想」には必要ありません。

物事の関連性を見つけるのが得意である、新しいアイデアとして評価された、というポイントを重視しました。

 

エピソード改造のまとめ

「下地エピソード」を「印象に残るエピソード」に修正する。

大きな問題発生、それを乗り越え解決、という物語性を意識する。

解決は自分の才能を使う。

 

できましたか?ちょっと難しいですよね。

でも、何かを自分の力で解決した人なら、自然と自分の才能が使われていたことに気が付くでしょう。そこをちょっと大げさにする感じです。

 

感情の動くエピソードになっているか、自分の才能が活かされているかは、何度も見直して改善していってください。1,2回ぐらいじゃ上手くできないと思います。

僕は特定が怖いのでボカしてますが、内容は具体名や具体的な行動を書いて、リアリティを出してください。セリフを交えても良いですね。

 

恥ずかしいとは思いますが、人に見てもらうのが一番の改善方法です。キャリアセンターなどで添削してもらうのもオススメです。

 

体裁を整える

最後に自己PRとしての体裁にします。

 

私には〇〇という強みがある。

こういう問題があり、私の強みによって解決した。

この強みは御社に入っても〇〇で活かすことができる。

 

真ん中は作りましたね。あとは上下の赤字を考えます。

 

戦略性を使った自己PR

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私の強みは物事を計画的に実行できることです。この強みによって、文化祭の準備を3日で完了させました。

カフェの装飾の内容が全く決まらず、開催まであと3日になってしまいました。私は装飾担当ではなかったのですが、そんな装飾担当の状況を知り、なんとかしようとしました。

その時点で完成形はできていたので、そこまでの道筋を計画する必要があります。

完成形から今必要な材料と仕事を考え、開催日までの3日間の作業スケジュールを作成しました。その時発生しそうな問題点を考え、予備の方法をいくつか決めました。例えば、材料が店で売っていない場合を想定し、3店舗でない場合は、速やかにネット通販で購入するようにします。

実際に黒いマスキングテープが店で売っていなかったので、アマゾンで購入しました。予め想定していたので慌てることはありませんでした。

文化祭前日の大学が閉まる23時ぎりぎりまで残り、なんとか完成させることができました。

御社でもこの強みを活かし、事前に発生しそうな問題と、その解決策を考え、計画的に企画を実行することが可能です。

 

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いかがですか? エピソードを太字で挟むと自己PRの形になりましたね。

 

着想も作ってみましょう。こちらはガクチカ風にします。

着想を使ったガクチカ

ガクチカも強みとエピソードの形式は変わりません。ちょっと導入を変えるだけです。

 

私は学生時代〇〇に力を入れた。〇〇な強みを活かしていた。

そこではこういう問題があり、私の強みによって解決した。

この強みは御社に入っても〇〇で活かすことができる。

 

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私はゼミ活動に力を入れました。特に経済を様々な視点から捉えることが好きで、毎回新しい発想を考えていました。

最後のグループ発表の際、内容が固まらず決まらず困っていました。ウェーバーだけで資本主義を語っても、月並みな内容にしかなりません。でも印象に残るものを作りたいと思いました。

私は別のテーマで作り直すべきだと主張しました。マックス・ウェーバーの主張とデール・カーネギーには関連性があると思い発表しました。

最初はよく分かっていなかったメンバーも、私が共通点や相違点を細かく説明したことで面白そうだと思ってくれました。

結果、「ウェーバーとカーネギーの関連性を考えたのは君たちが初めてだ、面白い視点だった」と教授から非常によい評価を貰うことができました。

様々な物事を関連つけられる強みは、御社の商品開発で、従来のものと別の何かを組み合わせ、新しい商品を作る際に活かすことができます。

 

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どうですか? それっぽいですよね。この人なら新しい商品を開発してくれそうだ、という期待感を誘っています。

 

まとめ

お疲れ様でした。これでひとまず完成です!

この通りにやれば自己PRが作れるはずです。(多分!)

まとめてみるとこんな感じです↓

 

まずはストレングス・ファインダーで5つの才能を見つけます。

次にエピソードを2つ以上思い出します。

そのエピソードを物語風に改造します。大きなアクシデントがあり、それを自分の強みで解決する形式です。

最後にエピソードの上下に自分の強みと、御社で活かせる方法を書いて完成です!

 

正直自己PRを作るのは簡単ではないと思います。

でも、これから自己PRを作るあなたが、ちょっとだけ楽になってくれれば嬉しいです。

 

ここまでお読みくださりありがとうございました。

 

前回から見直したい人はこちらから↓

「強み」が分からなくても大丈夫! ストレングス・ファインダーを利用した自己PRの書き方1【就活】
就職活動では、「あなたの強み(長所)は何ですか?」、「その強みを活かしたエピソードを教えてください」と定型文のように聞かれます。 履歴書にも「自己PR」や、「学生時代に力を注いだこと」通称「ガクチカ」を書くのが当たり前です。 ...

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