スキゾイドにとって就活は超難関です。スキゾイドの苦手なものがほぼ全て求められます。
まず人と話すのが嫌いです。笑顔が疲れます。感情が薄いので熱意が出せません。自分の話をするのが苦手です。とにかく、コミュニケーション能力とスキゾイドの相性は最悪です。
今回はそんなスキゾイド気質な僕が就活で意識した12のポイントを紹介します。
細かい要素はいくつもありますが、全てこの2つにまとめられます。
・ストレスを減らす
・感情の薄さをカバーするPoint
スキゾイドは就活が苦手過ぎるので、一般人の3倍くらいは疲れます。さらに「内定が貰えなかったらどうしよう・・・」というプレッシャーも相当なものです。
なので、できるだけストレスを削減して体力を維持します。
また、スキゾイドは感情が苦手です。面接では、熱意や人柄をいかにアピールできるかが大事になります。そもそも熱意があまり求められない分野を狙うのも手です。
12個のうち、何か1つでも参考になれば嬉しいです。
目次
選考開始前
選考が始まる3月までにやるべきこと(やらなくていいこと)をまとめてみました。
【1】3月までに業界を絞り込む
リクルートなどは「企業説明会が3月から、選考は6月から始まる」なんて甘いこと言っていますが嘘です。「選考は4月、内定出しが6月」と考えてください。
3月から面接ラッシュが始まるので、3月までに業界を固めて、エントリーシートを作っている必要があります。
業界は1つ、多くても2つに絞った方がいいです。志望動機が使い回せます。
僕は志望動機を、「その業界を選んだ理由」と「貴社を選んだ理由」の2段階で作っていました。業界が固定なら、「その業界を選んだ理由」はそのまま使えるので少し楽になります。
業界は絞れるところまで絞った方が良いです。ちなみに僕は「IT業界のユーザー系のSE」に絞りました。3月以降に選考を受けた企業20社中18社は「ユーザー系のSE」です。
スキゾイド向けの業界として、僕はSEをオススメします。詳しくはこちらの記事をどうぞ。
【2】インターンには行っておく
インターンシップは就職前に実際の仕事を体験する制度です。夏の長期インターンから、秋冬の1日インターンなど、色々なインターンがあります。
基本的に気になる企業のインターンは行った方がいいです。
僕は公務員試験を受けていて、夏のインターンに行ったことはないのですが、受けておいて損はないでしょう。
長期インターンは大体面接などの選考があります。落ちたとしても面接の練習になるので、無理のない範囲で受けておきましょう。この時期ならまだ精神的にも余裕があると思うので、初めての面接を受けてストレスを分散させておきましょう。
運良く受かったら、会社にアピールできるチャンスです。スキゾイドは面接より仕事の方ができると思うので、インターン中の業務が評価されてそのまま内定! なんてこともあるかもしれません。
そうでなくても、インターンに行った経験は志望動機に盛り込みやすく有利です。
最近は1日インターンなんてものも増えています。1日インターンはちょっと長めの会社説明会です。社内見学や社員との座談会、ボードゲームなどの余興が付いている形式が多いです。僕も1日インターンは6個ほど行きました。
「インターンに行くと一次選考免除」なんて企業や、インターン参加者だけ3月前から面接が受けられることもあります。長期インターンと異なり、申し込んだら確実に参加できるので、どんどん参加しましょう。
インターンは選考の先取りです。3月以降に全ての選考を受けるより、その前からちょっとづつ選考に参加してストレスを分散させましょう。
【3】保険として新卒エージェントに要録する
僕は自力での就活が心許なかったので、マイナビ新卒紹介という新卒エージェントに登録しました。新卒エージェントは、それぞれの就活生に担当が付き、条件にあった企業を紹介してくれる仕組みです。またエントリーシートや面接のアドバイスをしてくれます。
基本的に4年生の6,7月以降、内定が出なくて焦り出した人を対象にしています。僕は運良く6月に内定が決まって就活を終了したので、実際には使っていません。ですが、精神安定剤としての効果は十分でした。
「内定でなくでも最悪新卒エージェントでなんとかなるさ」という気持ちの余裕は面接にも反映されます。
保険になるならエージェントじゃなくても良いです。最近は「就職に直結するプログラミングスクール」なんてものもあるので、「選考全滅したらプログラミングスクール行けばいいやー」と思えれば気が楽になります。
【4】OB訪問が嫌ならやらない
OB訪問とは、行きたい会社にいる大学の先輩と会って、色々な話を聞くことです。その先輩から社内事情が聞けます。OB訪問を受けるのは仕事の一環なので、先輩は人事へ報告します。先輩に好印象を与えていれば、選考が有利になります。
OB訪問は先輩(大体は大学が同じってだけの見ず知らずの人)と直接連絡を取って、1対1で会話しなければならないという、スキゾイドにとっての苦行です。
無理なら無理にOB訪問する必要はないです。
当時、周りの就活生は皆OB訪問をやっていたので、僕もやるべきかなーとモヤモヤしていました。
キャリアセンターでその話をしたところ「OB訪問をやる意味がそこまでないなら、やらなくていいんじゃない?」と言ってもらったところで目が覚めました。
超大手を目指すならOB訪問は重要かもしれません。しかし準大手を第一志望にしている僕にとっては特に要りませんでした。実際、選考中も困ることはなく、「あの時の悩みはなんだったんだ?」という気分です。
というわけでOB訪問は嫌過ぎるならやらなくて良いと思っています。苦にならない人はやった方が有利です。自分のストレスと相談してください。
エントリーシート
エントリーシート(ES)は簡単に言うと履歴書です。会社の志望動機や、自己PRを書きます。ESについて工夫したことをまとめました。
【5】 書いたらキャリアセンター(就職課)に見せる
初めてESは、何を書いて良いのかよく分かりません。あなたが思っている以上にへんてこなESになっているはずです。
なのでESを書いたら必ず人に見せましょう。一番的確なアドバイスを貰えるのはキャリアセンター(就職課)です。どの大学にも就活の相談ができる場所があると思うので、実際の面接に使う前に必ず見せに行きましょう。
僕も初めてESを書いたあとすぐにキャリアセンターに相談に行きました。担当のおばちゃんに丁寧にボロクソ言われ、全く的外れなことを書いていたと気が付きました。
ありがちなのが、自分のやったこと(サークルで部長になった、文化祭で出し物をした)をただ話すだけで、自分の性格や成長をアピールできていない場合です。
ESの書き方 は独特なので、普段、小説やブログを書いていて「こんなESなんて楽勝だぜ!」と思っている人こそ見せた方がいいです。
【6】ガクチカは物語を作る
学生時代力を入れたこと、通称「ガクチカ」です。
人事は何百、何千のガクチカに目を通します。その中で目を引いてもらうには感情に訴えかける文章が必要です。
感情的に書けと言っても、そう簡単にはできませんよね。そんな時はストーリー調にしてしまえば良いのです。起承転結、ハラハラ・ドキドキからの逆転劇を書きましょう。
詳しくはこちらの記事に書いています。
選考
ここからは3月以降の選考期間にやったことを書いていきます。
【7】バイトや授業は減らす
スキゾイドは片手間で就活できるほど優秀ではありません。就活は時間が掛かります。疲労でダウンしないためにもバイトや授業はできるだけ絞りましょう。
僕の場合、3月以降は週に3、4日は説明会や選考に行き、3日はESを書く生活でした。選考は移動と待ち時間が掛かりますし、革靴、スーツで歩き回るのは想像以上に体力を消耗します。
ESも同じ項目あれば使い回せるのですが、企業によっては10項目くらい入力させるところもあります。「10年後の自分」なんて作文を書かせるところもあったり・・・と、ESなどを書く時間も必要です。
できるだけ早めに単位を取っておいて、就活中の受講数は減らせるようにしましょう。スキゾイドは勉強はわりと優秀なのでこの点は心配してませんが。
あとは、生活費に困っていなければバイトも減らすか辞めた方が良いでしょう。
【8】ひたすら寝る
授業やバイトが減れば、就活中でも時間は取れるはずです。余った時間はひたすら寝ましょう。
人間の必要な睡眠時間は7~8時間が最適と言われています。ところが、普段の夜更かし、就活の忙しさ、ストレスなどでロクに寝れない日が続きます。
睡眠不足のツケは唐突に訪れます。昨日まで元気だったのに突然の高熱、なんてこともあります。就活中の病気はできるだけ避けたいですね。
なので、細かい空き時間でひたすら寝て、睡眠負債を回収しましょう。
短期間の仮眠は、睡眠負債の回収だけでなく、集中力回復にも有効です。メンタリストDaiGoの『自分を操る超集中力』という本では、「パワーナップ」と称し、日中の15~20分仮眠を推奨しています。パワーナップは夜の3時間睡眠に匹敵し、集中力が回復します。
午後からも選考がある時には、昼食を取った後にパワーナップを取り入れるのも良いかもしれません。
30分以上の睡眠は逆に集中力の低下を招くので注意してください(集中力はいらないから眠りたい、という時にはOKです)。
【9】とりあえず数を受ける
何社の選考を受けるべきなのかは気になりますよね。僕の場合は、30社エントリー(リクナビサイトなどからエントリーして説明会に行く)をして、20社で選考(適性検査やグループワーク)、10社で面接、1社内定を取ったところで終了しました。
キャリタスのアンケートでは、2019年卒の、2018年4月時点のエントリー数26.2社です。僕の30社は平均的な数だと思います。
就活は運の要素が大きいので、できるだけ多くの企業を受けて、偶然を掴む必要があります。特に最終面接は役員が気に入るかどうかの運ゲーです。
僕が内定を取れたのも、最終面接の倍率が偶然低いところだったからです。
また、数を受ければ慣れるので、面接中に自然な笑顔を演技する余裕が出てきます。余裕が出るとちょっとずつ面接の通過率も上がります。
ストレスでダウンしない程度に受けてみてください。
【10】適性検査は素直に答える
選考では適性検査というテストを受けさせられます。適性検査は学力試験と、性格診断に大きく分けられます。性格診断は素直に答えると落とされるところもありますが、素直に書きましょう。
僕は学力試験だけの適性検査では落ちたことがありません。しかし、性格診断も同時に受ける試験ではいくつか落ちました。性格診断の結果を見て落としている企業は存在します。
たまに「就活は騙し合いなんだから、性格診断は自分を偽って答えるべき」という意見もありますが、僕は素直に回答するべきだと思います。
自分を偽って外向的なフリをして内定を取っても、入社後に同じような外向型人間と関わることになります。そんな会社なら性格診断の時点で落としてもらった方があなたも会社も時間の節約になります。
逆に素直に答えたて内定が貰えたのであれば、会社はあなたの性格を求めています。あなたの性格が業務に向いているということです。SEであれば、その場のノリでグイグイ話す人より、論理的に冷静に話せる人、黙々と集中して作業できる人が求められています。
同期もあなたと同じような大人しい人が多く、過ごしやすいはずです。
僕がいる会社も、性格診断を素直に答えた上で内定を貰ったところです。同期も僕と同じように内向的で話しやすいです。
入社後のストレスの少ない環境を見据えて、性格診断は素直に回答しましょう。
【11】熱意をアピールするにはアドレナリンを出す
4月の頭に、ある会社の1次面接を受けました。「最後に何か質問はありますか?」の問いに、「今回の面接で悪かったところはどこでしたか?」と聞いてみました。
面接官の60代のおじさんはちょっと考えて言いました。「うーん、話はちゃんとしてたんだけど、なんか淡々と話してる気がして、熱意が感じられなかったんだよね」・・・熱意ってなんだよ!
スキゾイドは感情表現が苦手で淡々と話しがちです。あなたが心を込めて話しているつもりでも、相手に熱意は伝わっていません。
スキゾイドが「熱意のようなもの」を表現するにはアドレナリンの力を借ります。
カフェインにはアドレナリンを分泌する効果があるので、面接の前にコーヒーを飲みましょう。コーヒーを飲んだ後、ちょっと心臓がドキドキしませんか? あのドキドキ感を維持したまま面接に挑めば、発言に熱が籠もり、熱意があるような話し方になります。
コーヒーが苦手な人はカフェインの錠剤でも良いでしょう。アマゾンなら100粒1000円くらいで売ってます。
走ってもアドレナリンを分泌できます。面接がある朝に全力疾走して息も絶え絶えになり、帰って冷水シャワーを浴びれば、半日くらいはドキドキ感が残ります。
死なない程度にお試しください。
【12】カラオケに行く
スキゾイドは普段あまり人と話さないため、無意識に声が小さくなっています。
面接で就活生の声が聞こえづらいと、面接官はイライラして評価が落ちます。ちょっと勿体無いです。
僕は、面接の前日によく一人カラオケに行っていました。普段大声なんて出さないので、ここで思い切っきり発生して声の音量を上げておきました。
無意識に吸い込む空気の量が多くなるので、面接でもはっきりした声が出ます。
平日の昼間ならヒトカラ(一人カラオケ)する人も多いので、堂々と入って、アニソンでも歌ってください。歌いすぎて喉が枯れると逆効果なので、僕はちょっと歌い足りないなーという1時間くらいでやめていました。
まとめ
以上、僕が就活で意識した12個のポイントを書き出してみました。
もちろん、全部真似しろなんて言いません。どれか1つでも、あなたが取り組みたくなったなら幸いです。
「ストレスを減らす」「感情の希薄さをカバーする」の2点は、これから就活するスキゾイド気質な方は意識して欲しいです。
僕にとって就活は「いかにストレスで死なずに続けられるか」の戦いでした。夏場のこまめな水分補給のように、就活中のこまめなストレス削減を意識してみてください。
ここまでお読みくださりありがとうございました。
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